コーヒー発祥の地に行ってみるか?と聞かれ、
もちろんYESと答えるとたどり着いた先がココ・・。
ココはコーヒー発祥の地だからコーヒーミュージアムを建てます!
とずっと前に書かれたっきり、何もない場所(笑)
ちなみにコーヒー発祥の地だという場所は他にもいくつかあるらしい。
こんな感じで私たちのコーヒーツアーは終わりを迎えたのだけど、
帰り道、とてもショッキングなことがあった。
豊かな天然林から少し車を走らせると、
何やら木に旗がかけてあるところが。
「あれは何?」と聞けば
「あそこは企業が入ってコーヒープランテーションにするという場所なんだ」と。
あんなにもきれいな森が切られてプランテーションにされるなんて・・。
そこでできたコーヒーも巡りめぐってわたしたちのところまで来るだろう。
そして、それはきっとわたしが見てきた天然林のコーヒーより
ずっと安い値段になっているに違いない。
森と共存しながらできたコーヒーと、プランテーションのコーヒー。
その2つは日本のコーヒー売り場で隣同士に並ぶかもしれない。
片方は少し値段が高いけれど森と共存してできたコーヒー。
そしてもう一つは値段は安いけれど、森を崩してできたコーヒー。
その値段の差というのが何を意味しているのか。
そして、わたしたちがするその選択の一つが
どれほどの重みを持っていることか!
今、はっきりと見えた。
なんて責任のある選択。
世界はこんなにも繋がっているから。
自分の選択の一つひとつに理由を持ちたい。
ホテルに帰って来ると、空に大きな虹が架かってた。
自分自身が出した答えを見ていた空が
にっこり微笑んでくれたような気がした。
「今はこんなにうまくいっているけれど、
ここまでくるのに最初は本当に大変だったんだ」という
現地のスタッフの一言がとても印象的だった。
最初、村の人たちは「何をくれるんだ?何をしてくれるんだ?」
ということばかりだった。
外から来た人をすぐには信用はしてくれなかった。
それでも、辛抱強く寄り添い
「違うんだ。一緒に解決法を見出して一緒に作っていきたいと思ってる」と
何度も何度も話しをし、ようやく村の信頼を得た。
それに1年も2年もかかった。
何をするにも時間もお金も労力もかかる。
結果はあまりにもわかりやすく、わたしたちはそればかりを見がちだけど、
そこにたどり着くまでにどれほどの過程が必要か・・。