キブイエにはもう一人、村落開発普及員として派遣された
下山ひろみさんという愛知県出身の協力隊員がいた。
彼女はここでは現地の言葉、
キニアルワンダ語で村の人たちと会話をする。
彼女も関さん同様、この村の人たちに
とても信頼され、そして愛されていた。
どこに行っても「ひろみ、ひろみ」と呼ばれ、
話し始めるのでなかなか前に進まないほど。
まずはサンバサという魚に関する活動を見せてもらった。
キブイエには湖があり、サンバサという魚がたくさん獲れる。
水もあるので野菜もよくとれる。
食糧は潤っているけれど、学校に行ったり貨幣経済の中で
生活するにはやはり現金収入が必要になる。
内陸国であるルワンダにとって魚はとても貴重だった。
首都のキガリに持っていけば売れるだろう。
だけど、輸送の間に魚はきっと痛んでしまう。
どうしたら?
「そうだ!塩漬けにしてみたら?」
塩漬けというのは日本人ならではのアイデアだった。
考えようと現在地元の女性と考案中。
彼女にしか出せないアイデアがここではどんどん生み出され、
形になっていた。「すごい」「すごい」何度連呼したかしれない。
協力隊員1人1人の力がその地に作り上げているものが
あまりにも多くて、感動しっぱなしだった。
「ありがとう」もうその言葉しか出てこなかった。
ルワンダではビュッフェが普通なんだそう。
でもおかわりはできないらしく、
みんな最初からお皿に山盛りとってくる。
土のせいか、人参の味が濃くて本当においしかった!
土のせいか、人参の味が濃くて本当においしかった!