監督・脚本:中島哲也
出演:松たか子、岡田将生、木村佳乃
2009年本屋大賞に輝いた湊かなえのベストセラー「告白」の映画化。
「生徒に娘を殺された」という女教師の告白から始まって、
殺人事件に関わった登場人物たちの独白形式で構成される物語。
「衝撃の作品」―これほどその言葉が似合う映画はないかもしれない。
本はまだ読んでなかったので、脚本力に驚いた。
あのストーリー展開・・読めなさすぎる。
何よりも恐ろしいのは人間の心理。
それがまた別の心理を引き起こし、事件を巻き起こす。
最悪のスパイラル・・。
こんなにも大きなうねりを作ってしまった大元の原因は
何だったのかと振り返れば、愛の欠如に行きつく。
そこにあと少し愛があれば、結果の一つひとつが変わっただろうに。
そして、すべての始まりである「女教師の一言」。
その言葉が事実であったかなかったかに関わらず、
ここまで事件が大きくなってしまうというのに、
言葉の持つ力、そうかもしれないと疑う人間の心理の強さを
感じずにはいられない。
おぞましいでもなく、怖いでもなく、グロテスクでもなく・・
この全てを言い当てる言葉はないかと探せば、
「震撼」という言葉が出てきた。
そう、ずっと震撼しっぱなし。
1時間45分があっと言う間だった。
必ず話題になると確信する作品。
ぜひ!
6月5日よりロードショー