2011年1月23日日曜日

2011年のキーワードは・・エシカル!


2011年、絶対に押さえておきたいキーワードは「エシカル」
 
ヨーロッパではもうずっと前から注目されていた言葉で、
パリの「エシカルファッションショー」も去年7回目を迎えました。
日本では最近新聞等でもよく見かけるようになり、
今年が「エシカル元年」になるだろうと言われています。
 
まず、この「エシカル」 一体どういうものなのでしょうか?
 
直訳すると「ethical=倫理的な。道徳上の。」という意味。
エシカルというのは環境にも、人にも、社会にも・・
あらゆるものに配慮した商品の選び方、
ひいてはそういった生き方のことを言います。
 

これまで「ロハス」「エコ」という言葉がありましたよね?
 
「ロハス」というのは体に良いものを食べて
心や体に良い生活をするという
どちらかと言うと人間優先のあり方。
  
「エコ」は環境に配慮したエコロジカルなあり方。
「エシカル」はその環境だけでなく、
生産者やそれまでの文化や歴史、
他のいろんな要素への配慮も含んでいるのです。
 
わたし自身はロハスやエコを否定してはいないのですが、
専門家によっては「エコ」や「ロハス」を
人間の利益のために環境を保全しているという批判を込めて
「シャローエコロジー(shallow ecology)」と呼び、
人間の利益のためではなく環境保全それ自体を目的とする
「エシカル」を「ディープエコロジー(deep ecology)」と呼んでいたりします。
  
ちょっと深い話をすると、
これはノルウェーの哲学者アルネ・ネスと言う人が提唱した思想で、
「全ての生命の存在は人間と同等の価値を持つ。
したがって、人間だからと言って、
他の生命の固有価値を侵害することは許されない。」
という考え方に 基づいているんですね。
 
そういえば、星野道夫さんの本を読んだ時にも同じ印象を持ちました。
自然はわたしたちのためにではなく、それ自体のために存在している。
だから、それをどうにかしよう(破壊も、保全も)なんて、
すごくおこがましくって。なんて畏れ多いことなんだろう、と。
 
「エシカル」という言葉にはそんな人間が忘れていた
謙虚さのようなものが含まれているような気がします。
本当はわたしたちが当たり前のように
取り入れていなくてはいけなかった生き方。
 

エシカルという言葉を今いちばんよく聞くのはファッション分野です。
 
以前にも書きましたが、フェアトレードは
「労働力が全て途上国」という仕組みの一方で、
エシカルは「途上国が提供できる部分は途上国で。
デザインなど、こちらが提供できる部分はこちらで」というように、
間口が少し広くなったフェアトレードのようなイメージ。
 
デサイン等の質を落とさずに、
頑張ってフェアトレードのもの選ばなくては・・と消費者がしなくて良い様、
「かわいいから買ったら、エシカルな作りになってた!」という状態を
作ろうというのがエシカルの素敵なところなんです。
 
エスニックな服装でないと、
フェアトレードを取り入れられないというのでは
なかなか広まらないですもんね。
  


「エシカルな住まい」「エシカルな食事」
「エシカルな化粧品」・・・エシカルという生き方
わたし自身も自分の行動を選ぶ一つの尺度として
取り入れていきたいな、と思っています。
 
そして、そんなエシカルについて書かれたフリーペーパーが
今月から創刊されました!!(上の写真、参照)
カフェやイベント会場等で見つけたら、
ぜひ手にとってくださいね。
 
そんなエシカルのお話がすごーくわかりやすく紹介されています!
ネットでも見られるみたいなのでコチラもぜひ。