2010年9月16日木曜日

愛を込めてコーヒーを


そんな森の中で育ったコーヒーの実を商品にするために
ローストする現場も見せてもらった。
こんな風に葉っぱを地面に敷くのは歓迎の証なのだそう。
 

エチオピアではコーヒーを淹れるのに、
日本の茶道のような手順がある。
いわゆる「コーヒーセレモニー」。
 

地元の女性たちがコーヒーのローストを担当。
売り上げは彼女たちの現金収入になるのだ。
 

まず生豆を洗い、
 

豆の大きさを合わせる。
(ちなみに、こちらは西村先生の奥さま)
 

ちゃんと商品として出せるきれいな豆か、
リーダーが一つひとつ手でチェック。
 

こんな風に豆の大きさが揃ったら、
 

グルグル回しながらロースト。
みんな仲良く楽しそう。
 

ローストできたら、鍋から中を出して、
 

冷まします。
 

部屋へ運んで、充分冷ましたら、
 

袋詰めに。これももちろん手作業。
 
こんな風に出来てきたコーヒー。
日本に帰ったら絶対買うからね。
これ飲み続けるから!浮気しないからねー!
という気持ちになった。
 
だって、このコーヒーにはこの女性たちの
愛が詰まってる。
 
きっといろんな毎日があっただろう。
楽しい日もあれば、旦那さんと喧嘩した日もあって、
それでも彼女たちはここに来て、
一つひとつの豆をていねいに選別して、
じっくりじっくりローストしてきた。
 
そんなストーリーの詰まったコーヒーを飲めることの
贅沢さを思った。
  

そして、フェアトレードの意味もやっとわかった気がした。
これまで意味は「知ってた」けど、体を通して「感じられた」。
 
このコーヒーができるまでの工程をみれば、
誰もがきっとこれを飲みたい、と。
こちらを選びたい、と思うだろう。
 
だけど、みんながみんなそれを見に行けるわけではない。
コーヒーに限らずいろんなものをそこまでちゃんと知って
選ぶことができれば、それがもちろん一番だけどそんなことできない。
 

だからペタッとシールを貼ったんだ。 
 
「わたしがあなたの代わりに見てきたよ。
大丈夫。このコーヒーは森を傷つけずに、
その中で伸び伸びと共存していて、
一つひとつ愛情を込めてローストされてたよ。
そこで働いている女性たちはとても幸せそうだったよ」と。
 
フェアトレードのシール(マーク)は
代わりに見てきてくれた誰かからのメッセージだった。
   

とてもシンプルなんだけど、そんなことを想った。
 

ランチはとってもかわいい形にもてなしてくれた。
 

地元の天然ハチミツをパンにつけて、
淹れたてのコーヒーと一緒にいただく。
シンプルだけど、なんて贅沢。
こういう形の贅沢がわたしは大好きだ。
 
ちなみに今回わたしが見てきたコーヒーは
生活の木で購入することができます!
お近くのお店にない場合は
「エチオピアのコーヒーセレモニーという名前のコーヒーお願いします!」
と、ぜひお取り寄せしてみてくださいね☆

美しき森


西村先生の案内でコーヒーの自生するベレテ・ゲラの森へ。
 

 

   

道のないところを、
自分よりも背の高い草木をかきわけて進んでいく。
 

鳥や虫の声しかしない静かな場所。
 

そこにはコロバスモンキーというサルもいた。
 

感動した。
ここではみんなが仲良く共存しているんだ。
木も虫もサルも・・。そして、コーヒーを収穫する人も、
それを邪魔しないように一緒にその輪に入っている。
 

 

ここは間違いなく私が今までの人生で見てきた中で、
一番美しい森だった。
 

そんな中でコーヒーは育ってた。
元気にとてものびのびと。
 

そりゃあ、おいしいに決まってる。
 

だってこんなきれいな森でみんなと仲良く過ごしてきた実なんだから。
おいしいに決まってる。
 
そして、それを飲めばきっと自然に笑顔になれること。
何だか元気になれること。
 

  

 

 

自然は人のためではなく、ただそれ自体のためにそこにある
ということを、教えてくれたのは星野道夫だった。
今すごく、その意味がわかる。
 
守ってあげなくちゃ、なんておこがましくて。
使おうなんて、申し訳なくて。
ただ関われる方法があるとしたら、それは一緒にいること。
共存すること。ただそれだけなのに。
 
この森にいると、
自分たちこそが上なのだと、強いのだと、思い込んでしまった
人間の愚かさを思わずにはいられなかったんだ。
 

農民学校


さぁ、まずは農民学校を見学。
男女比は同じくらいで、年齢には少し幅がありました。
 

これまでの作物の成長具合と効率性の報告から。
みんな真面目で私語なんて一切ない。
 

赤ちゃんを連れたお母さんも。
 

 

 

子ども達もちゃんと良い子にしています。
 

女性たちが楽しそうに学んでいる姿がとても印象的だった。
 

これまでの作物の成長記録が記されてます。
 

今日は彼女の発表の日。
時には質問を投げかけ、他の人に答えてもらうんだけど、
 

回答者は質問者からボールを受け取ってから話します。
これも授業を飽きさせない工夫の一つ。
 

みんなで今週の記録をとります。
たくさん伸びているといいなぁ。
 

それをちゃんとノートに記録。
 

ちなみにエチオピアでは朝の7時を1時と表すので、
今、時計は4時をさしてますが、実は朝10時なのです。
だから時間割もよく見ると3:00~スタートになってる!
 
日本とエチオピアは時差が6時間なので
ある意味で日本時間がすぐわかる(笑)
 

エチオピアにも案山子います!
何だかリアルですよね(笑)
 

ありがとう。お邪魔しました~
頑張ってね!と別れを告げて次の場所へ。
  

・・と、その前にちょっとおまけ。 
 

 

 

近くにいた子どもたち。
みんな笑顔が素敵だった。