2010年7月10日土曜日

借り暮らしのアリエッティ


監督:米林宏昌
企画、脚本:宮崎駿
声の出演:志田未来、神木隆之介、大竹しのぶ
 
古い屋敷の床下で、お砂糖やせっけんなど自分たちに必要な分だけ
人間たちから借りて暮らすアリエッティたち小人の家族。
病気の療養のためにやってきた人間の少年、翔に
アリエッティは姿を見られてしまって・・。
 
子どもの頃、こんな世界があったらいいなって思ってた。
いや、どこかできっとわたしはあるんだと信じてた。
 
雨の日には葉っぱを傘にする小人が、
たまにお料理用のローリエを庭にこっそり取りにくることを。
小さな角砂糖を小さく砕いてお茶に入れて家族で飲んでいることを。
もちろんそんなこと、誰にも言わなかったけど、
それでもやっぱり信じていたと思う。
 
この映画はそれを「そうだよ。このことだろう」と優しく見せてくれた。
スクリーンを真剣に見つめるわたしは
まだ五才の女の子の顔になっていたかもしれない。
 
さすがジブリと思うのはそんな空想の中にも
ちゃんとメッセージが詰まっていたこと。
途中で出てくるアリエッティと翔との会話は
人間と人間のせいで何かしらの被害を被っている
生物との会話に他ならなかった。
 
わたし達が良かれと思ってやっていても、
どれほど思い上がりになっていることだろう。
自己満足になっているだろう。
 
ジブリということで映像の美しさはもちろんのことだけど、
今回もう一つうれしかったのはこれまでのジブリ作品の要素を
ぎゅっと詰め込んだようなところがあったところ!
 
耳をすませばの町にサツキとメイの家があって、
そこにはキキが住んでいた!みたいな。
まぁ、あくまでわたしの感覚ですが(笑)
 
でもこれまで作品を何度も見てきたようなジブリファンならではの
楽しみがここにあったような気がするのです。
 
7月17日(土)ロードショー