2010年1月30日土曜日

食堂かたつむり


監督:富永まい
出演:柴崎コウ、余貴美子、ブラザートム
 
失恋のショックで声を失った倫子は、
子供の頃から馴染めなかった自由奔放な母ルリコが暮らす
田舎へと戻り、小さな食堂を始める。
お客さまは一日ひと組だけ。
決まったメニューはない。
 
客との事前のやりとりからイメージを膨らませて作る
倫子の料理は食べた人の人生に小さな奇跡を起こしていき、
「願いが叶う」という噂が広まっていくのだった。
 
料理は人の人生を変えることがある。
それは誰しも経験したことがあるんじゃないだろうか。
そこまで大きな話でなくても、
その料理を食べて表情が変わったなら、気持ちが軽くなったなら、
それは立派な奇跡だ。
 
お弁当で人は泣けるんだということをわたしは知ってる。
東京に住んでいた頃、休暇を実家で過ごした後は
いつも朝5時50分の新幹線で東京に戻っていた。
その度に母はお弁当を作ってもたせてくれた。
 
がらんと静かな一人暮らしの部屋に入り、
お弁当を開いてひとくち、口に入れると涙が溢れてきた。
そこに言葉はなかった。
ただ、母の料理には母の想いがこもってた。
「わかってるよ」そう言われた気がして、涙が止まらなかったんだ。
  
それから友だちが落ち込んでいたりすると、
必ず自分の家に招いてご飯を作ってあげるようにしてる。
料理にはその人の想いが必ず入っていると思うから。
 
そんな料理と人と想いの化学反応が
この映画にはたくさん詰まっていた。
食材の美しさやお料理のセンスもまた見どころ。
もっとお料理を頑張りたくなります。
 
食堂かたつむりのインテリアも女性監督のセンスがキラリ。
タイルを割って壁に貼っていたり・・と、
真似したくなるところがとっても多い映画でした。
 
来週一週間、Smile Deliではこの映画を大特集!
みなさんからの「願いが叶うゴハン」エピソードお待ちしています。
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