2010年11月13日土曜日

「終わっとる!!」の強さ

アフリカ日記といつもの日記が行ったり来たりで
すみませぬ。
そろそろちゃんとアフリカ日記も書かねばと
意気込んでおります。(遅っ)
  

今回はエチオピアで出逢った素敵な女性のお話。
番組にも電話でご出演いただきました、
青年海外協力隊員の稲家ふみさんです!
  

日本でも皮製品を作る職人だった彼女が派遣されたのは
首都アディスアベバの皮革工場。
 

皮はたくさんあるので、それを活かして製品にできるよう
技術の向上をお手伝い。
   

生徒たちが飽きないようにと、
海外からの旅行者に向けて売れるようなおみやげ小物の
デザイン&製作も始めたのだとか。
 

「こっちに来て何が一番問題だと思いました?」という質問には
「道具を大事にしないところ!」と答えた稲家さん。
 

「最初はみんな壊れたら捨てて
新しい物をもらおうとしていたんです。でも、
 
『職人にとって道具を大事にしないなんて問題外。
 あなた、それがなかったら何も作れないでしょう?
 道具は大事にしないといけないし、
 壊れたら捨てるのではなく修理して使うの!』
 
と、当たり前なんだけどそんなことを
何度も何度も繰り返えし言ってわかってもらいました。
技術やモノどうこうより、そういう人の中に染み着いてる
考えや習慣に変化をもたらすというのが本当に難しかった。」と。
 

そして、今までで一番大変だったことを聞くと
「体調を崩して熱が下がらなかったんです。お腹も痛くてもう死にそうで。
それなのに病院に行ったら原因を『日焼け』ってされたんです!!
その前にケニアに行って日焼けしていて皮がむけていたのが
こっちの人には信じられなかったみたいで・・。
 
あのときは終わっとる!!って思いましたね。」と笑う稲家さん。
 
この話、実はもっと長くてそこに至るまでにもっと大変なことがあり、
体の状態は結構深刻だった中、最終的なオチがそこだったので
最後に出てきた「終わっとる」の言葉に感動した。
 
どんな怒りの言葉でもなく、許してしまう言葉でもなく、
ただ「終わっとる」という言葉は最悪の状況を
受け入れて開き直って何とか笑い飛ばそうとする言葉。
 
そこに彼女の何よりの人柄と強さを感じた。
 

もう彼女はアムハラ語だけを使って生活し、
みんなから信頼されている。
 
「ふみはここに来た時は日本人だったけど、
今ではエチオピア人なのよ」とエチオピア人スタッフが
誇らしそうに話してくれた。
 

どんな時も前向きで、状況を受け入れる大きな心があって、
社交的な稲家さん。
 

もうすぐ任期は終わってしまうけれど、
彼女がここで作り上げたことはきっと一人ひとりの中に
残るんだと思う。