2010年5月16日日曜日

ゲル生活

ツーリストキャンプのゲルというのもあったのだけど、
わたしは遊牧民の生活にそのまま入るという
ホームステイを選んでいた。
 

ゲルの中はどの家庭も同じレイアウトになっている。
お客さんは入口から入って左側へ通される。
真ん中にはカマド。
 

入って右が台所。
 

そして、カマドの奥は仏具が並ぶ神さまエリア(勝手に命名)
といった具合だ。
 

お客さんがくると、まず最初に
必ず出してくれるのがスーテーツェというミルクのお茶だ。
ちょっと塩味。
 

それに合わせて、お母さんが出してくれたお茶菓子(?)は
固いチーズのようなものと、パンだった。
 
現代的な部分ももちろんあった。
屋根に取り付けるソーラー電池のパネル。
これで電気を貯めて、夜のライトとして使う。
 

そして、お父さんもお母さんも携帯電話は持ってた。
 

お昼はお母さんの手料理。
器用なお母さんはとっても料理上手。
 

肉は羊が多いのかと思っていたけど、
ホームステイ中、羊は一度も口にしなかった。
時期というのがあるらしく、まだ今の時期は冬を越したばかりで
草もなく、羊たちはやせ細ってるからというのが理由。
 
この時期は保存用に乾燥させた牛肉をお湯に戻して使うのだという。
 

小麦粉のようなものを水で溶いて
何やらクッキーの生地のようなものをかまどで焼く。
何だろうと思ってみていると、
 

それを細く切りだした!
なんとこれは麺なのだそう。
 

野菜を煮込んでスープを作ったら、
 

そこへさっきの麺を入れて、
ゴリルタエ シュル(肉うどん)のできあがり。
 
調味料が日本と似ているからか、
薄味に牛肉の旨味が加わってほんとにおいしかった!
 

ゲルはすごく計算されて作られている。
お父さんは天井からの光の差し込み方で
時間がわかると言っていた。
 
ここにはいつもと違うものさしで測る時間が流れてる。
時間だけじゃない。いろんなことが。
でもただそれだけのことだとも思う。
 
ただ、ものさしが違うだけ。