2010年2月25日木曜日

大ローマ展


ずっと気になってた大ローマ展、
やっと行ってきました!
キャッチコピーは「ローマが一日にしてわかる」。
本当にその通りだと思った。
 
芸術はその時代をよく表す。
 
例えば、アウグストゥスの肖像一つとってもこんな背景がある。
彼は自分の肖像を作る時に、王ではなくあくまで
共和政の第一人者(プリンケプス)であることを宣伝したかった。
そこで、400年以上前のギリシアのクラシック美術を参考にしたのだった。
 
彼が年老いても、そのまま若々しく理想的な姿が帝国に広まり、
帝国の人たちは自分たちの肖像を作る時、
同じようにその様式を用いて作った。
だから同じような整った目鼻立ち、同じような髪型。
でもそれは流行というだけでなく、皇帝に忠実であるという
政治的表明でもあったのだ。
 
そんなアウグストゥスの皇帝座像(ポスターの写真)は
もう圧巻だった。
とにかくダイナミック。
布のひだ、足の血管、指一つとっても、ものすごく力強かった。
これが後一世紀中ごろに作られたというのだから驚く。
 
そう、ここは紀元前のものもあり、
経てきた時間の重さにガツンとやられた。
そして、ロマンがあった。
 
フレスコ画では神話を描いたものもあり、
そのストーリーを読むだけでも楽しかった。
 
どれもこれも、よく日本に持って来られたな!というものばかり。
ぜひ、この機会に見に行かれることをオススメします。
 
ローマ帝国時間旅行、楽しんでください!
 
愛知県美術館で3月22日まで