2009年12月21日月曜日

ベルギー近代絵画のあゆみ


とっても楽しみにしていたこの展覧会、早速行ってきました!
 
タイトル通り、ベルギーの近代絵画が
どのようにして移り変わってきたのか、
またフランスの影響をどう受けてきたのかが
わかるようになっているのだけれど、
そんな難しいことを抜きにして
とにかく一枚一枚をじっくり楽しむ方がオススメかも。
 
冬はヨーロッパに旅行に行きたくなる。
旅行気分でキャンバスの前に立つ。
もやのかかった空。
ソファーの質感。
キャンバスの中には見たかったその風景、
あの空気感がそのままあった。
その感覚をずっと味わっていたくてなかなか次に進まない。
 
前半の見どころは空。
ずっと近くで空を見た気分。
ピンクオレンジの空、夕方になりかけの黄色い空、
うすい紫の空、冬の白んだ空・・。
時代が流れてもずっと変わらない空の色にほっとする。
 
後半の見どころは空気。
絵の側にある解説にぐっときた。
描かれた光がまぶしくて、思わず目を細めてしまった
エミール・クラウスの<ロンドン、テムズ川の実習船>では
「時間や季節によって変化する
光や空気の変化を描きとめようとした」と。
 
アルベルト・バールツンの<ゲントの夜>では
「湿り気のある空気のゆらめき」と。
 
空気を描くということ。
見えないものを感じさせるその力。
 
自分が目にしている色を作りだすのではなく、
どう表現すれば、そんな風に見えるのかを追究する。
結果が先でその過程の想像力。
・・だったのかなぁ、とか。
 
冬に聞きたい音楽や、読みたい本のように
冬に見たいは絵もぜひ楽しんできてくださいね。