2010年12月31日金曜日

見えない問題


ルワンダに来て2日目。
昨日のディナーにしても、ホテルにしても、人のおだやかさにしても、
わたしにはこの国はとても豊かなように見えていた。
 
町もとてもきれいでゴミも滅多に落ちていなかった。
毎月最終土曜日は奉仕活動を行う日、となっていて
みんなで町のゴミ拾いをしたりするというのだ。
 

そしてルワンダは環境にとても力を入れている国で、
国を挙げてビニール袋を廃止している。
 
それは外から入っている旅行者にも徹底していて、
空港でビニール袋は全て没収された。
エチオピアの空港で大量に買ったおみやげが
全部ビニール袋に入っていたので、
一度スーツケースをその場で広げて入れ直さなくてはいけなかった。
  
でもこの徹底ぶりが、潔くてかっこいいと思った。
国内でも買い物をする時、紙袋に入れてもらうのだけど、
それも場所によってはお金をとられるので、
エコバックなんて当たり前。
 
そういう部分は日本よりよっぽど進んでいる気がした。
 

だけど、そんなルワンダにも問題はある。
そんなルワンダだからこそ、というべきなのかもしれない。
 
政府はそんな美しい国を保とうと「浮浪罪」というのを作っていて、
汚い格好でうろついていると逮捕されてしまう。
なのでストリートチルドレンたちは、
町から少し離れたこんな高架の下で雨露をしのいで
暮らしているのだという。
 
彼らは結局見なかったことに、
居なかったことにされてしまっているんだ。
  

一つの国のことを知るには
時間が足りなさ過ぎるのを感じながら車でキブイエへ向かう。
どれくらい知れるかわからないけれど、
でもできるだけたくさん吸収して帰ろう。
 
電車はないので、ずーっと車で移動。
先にも書いたようにルワンダは千の丘の国。
山道をぐるぐる何度も越えているうちに酔ってしまい
少し眠ることに。
 
起きたころ、木が白いペンキで塗られている道を走っていた。
「あれ、何?」と聞くと、「大統領選の時に歓迎の意味を込めて、
大統領がくる前に塗ったんだよ。」と教えてくれた。
 
協力隊員の待つキブイエまでは、まだまだかかりそうだ。