2010年12月31日金曜日

キブイエの学校


ようやくキブイエという地にある、
セントマリー・キブイエ中校学校へ到着。
   

ここに理数科教師として赴任しているのは
青年海外協力隊員の関良太さん。
 
授業を見学させてもらった。
 

全部英語で行われる授業。
英語で専門用語を自分自身勉強するところからのスタートで
最初は大変だったという関さん。
 
それが今ではとても信頼されている良い先生。
  

生徒たちは真剣に話を聞き、 質問も積極的。
   
どんなところが日本と違うか聞いたところ、
「生物なんかはこっちの方が重箱の隅をつくような内容なんですよ」
 

「あとは、みんな横書きなのになぜかノートを縦に開いて
体をひねって横向きに書くんですよ」
 
え・・何それ!?と注意して見てみると・・ 
 

確かに、普通こんな風に書こうと思ったら
90度右に回転させた状態でノート開くよね・・。
 
こういう小さな違いもおもしろい。
 

生徒の机の中もこっそり見せてもらった。
 

こちらは職員室。
 

  

貼りだされていた時間割。
関さん担当の時間も結構多い。
 
「これが、来たときはもっとありえない多さで
少し減らしてもらったんですよ~」と笑う関さん。
 

今はそんな風に笑って話せても
最初来た時はきっと大変だったに違いない。
帰りたいって思うことも多かったんじゃないかな・・と思って聞いてみたら
意外な答えが返ってきた。
 
「それが帰りたいって思ったことないんですよ。
毎日がとっても楽しくて、逆に申し訳ないくらい。
学びの連続で素敵なことをいつも誰かに教えられるんです」
  

生徒達もみんな彼のことが大好きだった。 
 

校長先生も彼がいかに素晴らしい先生かをずーっと聞かせてくれた。
 

でも「ここにずっと残りたいんじゃないですか?」と笑って聞くと
 
「いや、それも楽しいだろうなとは思うんですけど、
今は日本に帰ってからやるべきこと、やりたいことがたくさん見えてきて、
それを帰ってちゃんとやりたいなって考えているんです。
日本にこそ必要なこと。足りないことがいっぱいある。
彼らから教わったんです。」
 
日本では「とりあえず外に出たい。出れば何か変わるんじゃないか」と
思っている人も多い。だから「自分探しの旅」や
「バックパッカーで世界をまわってきました」というのが
かっこよく語り継がれたりする。
 
この時わたしは、そんな人たちが何だか幼く思えた。
外に出ていろんなものを見て、確かに自分の肥しにはなるだろう。
それを日本に帰って何か活かして次の一歩を踏み出していたら
また話は別だろうけれど、現地の人からいろんなものを貰うばかりで
何の還元もなくそのまま終わってしまうケースを何度も見ていた。
  
「自分が何を還元できるのか」それこそが大事な気がする。
それこそがかっこいい気がする。
 
そして外に出て実際に還元している人の口から出る
「日本に帰ってやるべきことがある」の一言。
それすら、見えないで外にばかり目を向けるのは
嫌だな、と思ったんだ。
  
こんな協力隊員たちが世界中にいる。
その点と点をつなげていけるよう、
取材、続けていきます。