2010年12月31日金曜日

トモダチ


これはルワンダでできた友だちのおはなし。 
 

一日目に行った牛の角工房。
さとみさんが日本に持って帰るビデオを撮っている間、
わたしは工房の周りをぶらぶら歩きながら写真を撮ってた。
 

それを2人の女の子がこっちを笑いながら見ていた。
イェイとやってみるとイェイと返って来る。
ピースとやってみるとピースと返って来る。
 
わたしは「おいでよ!」と声をかけた。
 

彼女たちの名はデボラとエピファニヤ。
年は9歳と13歳らしい。
 

通訳のジョン=ミッシェルも工房の中にいて一人だったので、
わたしのお粗末なキニアルワンダ語でわかる情報はそこまで。
 
せっかくなのにどうしたものか・・と思ったその時、
彼女たちの腰についているタンクを発見!
ちょうど近くの井戸へ水を汲みに行くところだったらしい。
 
「ねぇ、ちょっと後ろ向いてみて」と後ろを向いてもらい、
それを太鼓にして踊ってみた!
すると大喜び。
 

子ども達どんどん集まってきて、
ルワンダのダンス見せてあげるよ~と踊りながら、
やってみて!と鳥ダンス(勝手に命名)を教えてくれた。
 
よく海外に行ったアーティストが音楽がつなげてくれた、
と言っていた意味がわかった気がした。
ナオトインティライミさん、このことだったんですね!(笑)
 

男の子たちも来て、かっこ良いポーズをきめてくれる。
 

 

 

 
 
わたしが子供たちに囲まれているのを見つけて
通訳のジョン=ミッシェルが出て来てくれた。
 
そこでようやく、
好きな教科はキニアルワンダ語!と英語。
嫌いなのは数学・・などなどいろんな話ができるようになった。
 

ジョン=ミッシェルが
「マイカ、ここの子ども達と
日本の子どもたちの違いってわかる?」と聞いてきた。
 
「違いなんてない」という言葉を期待しているのかと思っていたら、
「日本の子どもって喋れるようになるの早いよね。
小さい子でもよく話す。でもこの子を見てごらん。
3歳でも全然しゃべらないでしょ」
 
「そういえば・・。でもなんで?」
「僕にもなぜかはわからないんだけど。
僕はいつもそれが一番違うなぁ、て思うんだ」
 
とても意外な答えだった。
 
 

わたしは自分のメモ帳を取り出してみんなに絵を描いてもらった。
 
デボラは子供の絵を。
エピファニヤはお花の絵を。
ジャネットはボール。
ジャルディヌはボールと子供の絵を描いた。
 
絵も日本の子どもとはまた違い、とてもユニークだった。
普通何でも良いからって言われて
柄の入ったボールをあんまり選ばないよね・・。
 
でも楽しい時間はあっと言う間。
  
わたしはみんなにバイバイを言い、
工房へもう一度取材へ戻った。
 
しばらくして出てくると・・ 
デボラとエピファニヤだけが待っててくれた!
わたしは最後に2人の手に自分のサインと絵を描いた。
 

二人はとってもうれしそうに、
今度はわたしのペンと手をとって何やら描きだした。
 
「うわぁ、ありがとう!何を描いてくれたの?」
ジョン=ミッシェルが返ってきた答えを聞いて
とっても大きな笑顔を作った。
 
「これは・・トモダチなんだってさ!!」
 
ありがとう。
絶対に忘れない。
トモダチの証。
 
この手のインクが消えてしまっても。
今でも2人の笑い声ははっきり思い出せるから。