
そのあと土曜日は奈良へ足をのばしました。
いつかの夏休みによく似た感じの夏の日。
いつも「うるさいなぁ」と思っていたセミの声も、
ここではとても心地いい。

夏の空って雲の形がきれいだね~、と
ぼーっと空を見上げる。
一緒に行った幸子は小学生の頃、
自由研究で空の観察って毎日写真を撮って記録してたらしい。
そんな研究、今こそやりたい。

まずは法隆寺へ。
世界最古の木造建築。
一番の興奮は玉虫厨子!
日本史の資料集で何度も見たそれは思っていたよりも
ずっと大きくて感動した。
本物を見るってこういうことなんだろう。
教科書の上の文字で覚えたことはなかなか残らないけれど、
実際に千年以上の時を経てきたものを目の前にした時の感動は
きっと忘れない。
テストのためではなく一つの興味として
そんな風にじっくり学んでいきたかったな、と思う。
まぁ、そんなことしていたら受験には
絶対間に合わなかっただろうけど(笑)
何にしてもあの頃、その知識が何の役に立つなんて
全然わからなかったけれど、ある程度知っているというのは
大人になってから例えばこんな風に旅に出たときでも
感動が全然違う。
推古天皇を知っているのと、いないとでは
やはり同じ場所に来ても、同じものを見ても
そこから広がるストーリーの大きさ・深さは違ってくる。

一番好きだったのはココ。
法隆寺夢殿。
聖徳太子を偲んで739年に建てられたもの。
ゆったりと静かな時間が流れていた。
きっとここの時間の流れ方はずっと変わらずにきたのだろう。